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“外交弱小国”日本の安全保障を考える

第96回
保守派の論客、ラッシュ・リムボウを知っているか

国際問題評論家 古森 義久氏
2009年3月17日

 米国の国政の場や大手マスコミに「ラッシュ・リムボウ」という人物の名が連日、しかもきわめて頻繁に登場するようになった。その発信地を探ると、ホワイトハウスにたどりつく。

 ラッシュ・リムボウ氏といえば、米国のラジオ界の政治トークショー番組では長年、最高の聴取率を保つホストである。保守の超人気論客といってもよいだろう。だがそれでも民間の、しかもラジオが主舞台の一語り手である。そんな人物の名がなぜオバマ政権の高官たちからもしきりと口にされ、大手メディアでも連日、報じられるのか。その答えの背景には就任以来50数日を迎えたオバマ大統領が直面し始めた微妙な諸課題が複雑な影を投げている。

 ラッシュ・リムボウ氏ほど米国では誰もが知りながら、日本では認知度の低い人物も珍しい。米国社会では政治に少しでも関心を持つ成人男女なら、好き嫌い、支持不支持を別にして、リムボウ氏が誰であるかはよく知っている。だが日本では米国政治を専門とする研究者でも、彼を知らず、いくらか知ってはいても彼が実際の政治思潮のなかで果たす大きな役割を認める人はまずいない。

 だが現実にはミドル・アメリカの政治傾向を論じる際には、ラッシュ・リムボウの存在は決して無視できないのである。だからこそオバマ政権下の現在も彼の名がこれほど提起されるようになったのだといえる。

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