第90回
オバマ政権下での日米同盟の比重を占う
国際問題評論家 古森 義久氏
2008年12月16日
日本の位置付けは下がるというが…
米国のオバマ新政権の対日政策はどうなるのだろうか。バラク・オバマ新大統領、ヒラリー・クリントン新国務長官というコンビは日本に対してどのような認識を持ち、どのような政策を打ち出すのか。
日本側では様々な観測が懸念とともに語られている。全体としては、来年1月20日に正式に発足する民主党オバマ新政権は共和党ブッシュ現政権ほどは日本や対日同盟を重視することはないだろうという見方が大方である。
この見方に根拠がないわけではない。オバマ氏やクリントン氏が大統領選挙キャンペーン中に発表した外交政策での日本や対日同盟の位置付けを見れば、彼らの世界への視野で日本の占める比重が共和党側より小さいことは否定のしようがない。とくに日本との安全保障のきずな、つまり日米同盟への認識が希薄にみえる。
しかしその一方、米国歴代政権の基本政策の揺らぎない部分をも見ておかねばならない。民主党でも共和党でも、どんな大統領の下でも、米国の対外政策のここだけは変わらないという部分が存在するのである。米国が欧州の諸国と安全保障上の集団同盟たる北大西洋条約機構(NATO)を堅持していくという政策は、そうした根幹の一つだといえる。同様に日本との間で安全保障条約を保って、同盟関係を維持することも、その一つである。だからオバマ政権がいかに従来よりは日本を軽視するとしても、日米同盟自体を保っていこうとすることは疑いない。注視されるのは、あくまで、その手法、そして度合いである。
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