バックナンバー一覧▼

“外交弱小国”日本の安全保障を考える

民主党寄り大手メディアも報道

 米国内でもブッシュ大統領のイラク政策には依然、反対が強い。議会の民主党議員の多くがその急先鋒であり、民主党寄りの大手メディアも同様の傾向を示す。いずれもブッシュ大統領の増派措置には強く反対していた。だから増派の結果とみられるイラク情勢の好転はなかなか認めたくないという一面もあるだろう。

 しかしそうした大手メディアのワシントン・ポストやCBSテレビなども「イラクでのテロ攻撃や米軍将兵の犠牲の減少」を少しずつ報じるようになった。

 10月下旬、ABCテレビの夕方のニュースではチャールズ・ギブソン記者が次のようなイラク報道をしていた。

 「今日のイラクのニュースといえば、ニュースがないということです。イラク警察がABCに告げたところでは、彼らの知る限り、今日は主要な武力攻撃はなかったそうです。バグダッドでも攻撃が減り、本日は爆弾攻撃も路肩爆弾の爆発も報告されなかった、とのことでした」――こうした言葉は象徴的だといえよう。

 繰り返すが、今のイラクの軍事情勢がそのまま続くという保証はない。しかし治安の回復がこのまま続けば、米国内での外交論議だけでなく、大統領選をからめての内政の論議にまで大きな影響を与えることとなる。

 あれほど悪評の、あれほど失態とされたブッシュ大統領のイラク政策がもし成功してしまったら、どうなるのか。日本側でも今後の国際情勢や対米関係への対処を考えるうえで、幾多の可能性のシナリオの一角にインプットしておいたほうがよいような現状なのである。

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

SAFETY JAPAN メール

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。