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“外交弱小国”日本の安全保障を考える

第57回
疑惑の中国系マネーが民主党に――献金者は逃亡者

国際問題評論家 古森 義久氏
2007年9月11日

 ますます熱気を増す米国大統領選挙キャンペーンで不正のにおいの濃い中国系マネーの流れが明るみに出た。同時にその中国系マネーを動かしていた刑事被告人の中国系米人の逃亡や逮捕がミステリーを深めている。

 この疑惑の中国系マネーは、ヒラリー・クリントン上院議員をはじめ民主党政治家たちに集中して寄付されており、その巨額の資金の出所が果たしてどこなのか、疑惑の輪は広がり、これからの大統領選挙戦をも揺さぶりそうである。

 米国のウォールストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズなどの主要紙、CNNやFOXというテレビ各局は9月7日から8日にかけ、いっせいに「逃亡中の大口献金者、逮捕される」と報道した。

 報道の内容は盗みや詐欺で既に有罪判決を受けたのに逃走していた中国系米人ビジネスマンのノーマン・シュー氏(56)が9月6日、コロラド州内を走っていた長距離列車の車内で発見され、逮捕された――という趣旨だった。より正確にはシュー氏が列車内で急病となり、停車した駅から救急車で病院に運ばれ、その過程で身元が判明して逮捕されるという、まさにミステリー映画の筋書きのような展開だった。

 このシュー氏が実は、民主党の大物政治家たちに巨額の選挙資金を寄付する著名な活動家だった。しかし、同氏が刑事犯罪で既に実刑判決を受けながら姿をくらました指名手配中の逃亡者であることは、政治の世界では明らかに知られていなかった。シュー氏は中国名を徐といい、香港に生まれて育った中国人である。1969年、18歳で留学を理由に米国に渡り、その後に米国市民となった。

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