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“外交弱小国”日本の安全保障を考える

二人とも中国には強硬姿勢

 しかしこの二人が外交に関して、期せずして、歩調を同じくしている分野が一つある。それは中国への姿勢である。厳密には中国との経済や財政でのかかわり合いについて、ということだ。

 上院財政委員会は7月26日、「通貨交換レート監視改革法案」を20対1で可決し、上院本会議へと同法案を送った。同法案は米国の議会が財務長官に諸外国の通貨の交換レートについての大規模な国際調査を実施することを求め、その結果、自国通貨の交換レートを不当に低く保っている相手があることが判明すれば、米国政府としては断固として、その国に対して貿易面での制裁を加えるという趣旨である。きわめて保護貿易主義的な色の濃い法案だといえる。

 この法案の標的は中国である。法案の文言には「中国」という国名こそないが、法案の審議では中国政府が人民元の対ドル交換レートを不当に低く設定していることが米国の貿易赤字をより拡大している、という議論が続出した。中国を最大の念頭において書かれ、出された法案だった。

 同法案の共同提案者は上院議員100人のうち11人だった。この11人のうちに、ヒラリー・クリントン議員も、バラク・オバマ議員も入っていた。二人とも中国の当局がこれまで人民元の交換レートを自国の経済や財政にとって有利になるよう不当に低く保ってきた、という見解に組みしていた。だからこそ、その中国を貿易という面で制裁するという法案の推進には積極的なわけだ。

 中国に対しては経済面、あるいはビジネス面では、かなり強硬に、かなり対決的に出てもよい、という認識だろう。そうでないと、今度はこちらがやられてしまうぞ、という態度でもある。ヒラリー女史もオバマ議員も、中国に対しては、安全保障面での思考こそ不明だが、経済という側面では、まちがいなく対決調、そして強硬なのである。

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