マケイン氏を有名にしたベトナム体験
マケイン氏は2000年の大統領選挙でも有力候補として、今のジョージ・W・ブッシュ大統領と共和党の指名を激しく争った。その時点ではマケイン氏の方がブッシュ氏より全米的な知名度は高かった。上下両院の議員として既に数々の実績を上げていたからだ。
マケイン氏の政治家としての特徴は議会専門の権威ある出版社「コングレショナル・クォーターリー」の2006年版『アメリカ政治年鑑』に以下のように記されている。
「共和党内部で一部から攻撃されることがある一方、民主党側の多くや無党派層から好まれる保守政治家で、どんなことを発言しても、実行しても、マスコミによって膨大な分量の報道をされる対象となり、しかもその報道の内容はほとんどがポジティブである」。
「マケイン氏は保守とはいえ、その主張はブッシュ政権とは必ずしも合致しない場合も多い。上院では彼がブッシュ政権に同意する場合は政権にとってきわめて大きな力となる。同意しない場合は彼がブッシュ政権への反対を堂々と述べるので、政権にとってきわめて大きな支障となる」。
「マケイン氏の自主性は、一部は2000年の大統領候補指名争いでブッシュ陣営に畏敬の念を感じさせるほど健闘したことに由来するほか、ベトナム戦争中、北ベトナムの捕虜として5年半の辛苦を耐え抜いたことにも原因があるといえる。この捕虜時代の拷問などの後遺症で、彼の上半身は今もやや傾くことがあるが、同時に政治面を含めて闘いを恐れない性向を強くしたのだろう」。
マケイン氏を全米的に有名な人物にしたのはこのベトナムでの体験だった。
この連載のバックナンバー
- 北朝鮮のミサイル発射があらわにした日米同盟の希薄化 (2009/04/14)
- 間近に迫るテポドン2号の脅威を読み解く (2009/03/31)
- 保守派の論客、ラッシュ・リムボウを知っているか (2009/03/17)
- 社会主義色が濃厚になったオバマ大統領の施策 (2009/03/03)
- ヒラリー訪日の意味 (2009/02/17)

