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“外交弱小国”日本の安全保障を考える

第40回
大統領選で注目、オバマ氏とは何者なのか

国際問題評論家 古森 義久氏
2007年1月19日

 米国大統領選挙への各候補の模索が始まるなかで、民主党若手の異色政治家バラク・オバマ上院議員の名が彗星にように浮上してきた。45歳、黒人、上院議員の実績わずか2年余り。この新進上院議員の名はいまや米国の各メディアに連日、登場する。国政の場での政治家としての実績をほとんど知られていないにもかかわらず、オバマ氏には「カリスマ」とか「チャーム」という賛辞の言葉が浴びせられ、次期大統領選での有力候補として語られるようになったのだ。それはなぜなのか。

 オバマ氏は1月16日に大統領選への出馬準備のための探索委員会を発足させ、2月10日には正式に立候補を表明するとみられている。

 さて名前ばかりが先行するバラク・オバマ上院議員とはいったいどんな政治家なのか。

 オバマ氏は短く刈り込んだ髪に痩身、静かな挙措の落ち着いた人物である。その表情は沈鬱とさえ言えるほど抑制され、性格は内向的にみえる。政治を論じる語調もごく穏やかにひびく。

 「識者とされる人たちはこの国を共和党支持の赤い州と民主党支持の青い州とに二分したがるようだが、わたしたちはみないっしょの国民なのだ。みなが星条旗に忠誠を誓い、アメリカ合衆国を守ろうとする、一つにまとまった集団なのだ。しかしワシントンの政治指導者たちは常識の枠内で実利的な方法に基づき協力しあうことができなくなったようにみえる」

 こんな言葉もその内容はごく平凡で当然ではあるが、思慮深げな表情のオバマ議員の口から出ると、いかにも説得力に満ちて、迫ってくる。民主・共和、リベラル・保守の対立軸で激しくぶつかり合う今の米国の国政の党派争いを考えると、オバマ議員のこうした言辞は癒しの効果を持つようにも聞こえてくる。

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