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“外交弱小国”日本の安全保障を考える

リベラル色をどこまで薄められるかがカギ

 ヒラリー女史はここ6年間、上院議員としてリベラルのイメージを薄めることに必死となってきたといえる。自分は決して過激なリベラル派ではなく、保守色さえ有する中道派、穏健派なのだというメッセージの発信が国政レベルでの人気を幅広くするためには切迫した課題となったのだ。そのためには防衛や国家安全保障にも力を注ぐ姿勢を強めた。対テロ戦争の推進もアピールしてきた。保護貿易主義にも反対した。

 ヒラリー上院議員は2003年春にはイラクのフセイン政権への軍事作戦開始に賛成票を投じた。その後の2006年末までのイラク政策論議では同じ民主党内のリベラル派が唱えるイラクからの米軍即時撤退案には激しく反対してきた。いずれも広範な米国民の一般層から受け入れられる政治家になるという意図からだろう。

 やはり米国民多数派はリベラル政治家を好まないようなのだ。12月はじめに実施されたワシントン・ポストとABCテレビの共同世論調査では、2008年の大統領候補のうちだれを支持するかという問いに対し、共和党保守派のルドルフ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長を挙げた人が全体の67%もいたという。ヒラリー・クリントン議員は56%と、かなりの差をつけられた。まだまだリベラル色が強すぎるということなのだろう。

 ところが反リベラル色をあまり強く出すと、こんどは民主党内での支持が減ってしまう。反ブッシュ、反保守、反共和党のスタンスを鮮明にしないと、民主党内部での指名を得られない。このへんにヒラリー女史の深刻なジレンマがあるようだ。

 大統領選挙の明確な展望はまず2008年1月中旬のアイオワ州での党員大会で、はっきり数字で示される。同1月末、ニューハンプシャー州での予備選挙でも各候補への支持表明の差が明白となる。このあたりでの「台風の目」は疑いなくヒラリー・クリントン女史である。

 ヒラリー女史が民主党の候補の指名を取りつけることは、かなり確実のようにみえる。だがその後の一般選挙では多数のキャンペーンが立ちふさがる。ヒラリー女史がこれを勝ち抜いていけるかどうか。その過程ではやはりリベラル色のカラー抜きがどこまでできるかがカギとなるようだ。

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