それでも映画が話題となる可能性は高い
2007年の来年は南京事件からちょうど70周年となる。中国側では種々の行事を予定している。そのなかには中国側の政府機関や国有企業が主体となる南京映画の制作も含まれる。だがレオンシス氏が出資した『南京』はほぼ唯一、米国側だけでの制作の作品だといえる。
だから来年はこの映画が話題となる見通しは高い。サンダンス映画祭や、さらにはレオンシス氏が既に応募の意図を表明したカンヌ映画祭での入賞の可能性も否定できない。米国内で一般映画館では上映されないドキュメンタリー映画とはいえ、今後、米国だけでなく、国際的に注目を集める展望もあるのである。
そうした展開となれば、日本側としては映画の内容に明白な事実誤認や意図的なゆがめを発見次第、抗議も必要となるだろう。日本側としての反論や説明も不可欠となろう。その場合の指針としては、この映画の基礎となった『レイプ・オブ・南京』のデマや歪曲を十分に知っておくことである。その知識の有効な使い方こそがこの映画『南京』への対処法だともいえよう。
この連載のバックナンバー
- 北朝鮮のミサイル発射があらわにした日米同盟の希薄化 (2009/04/14)
- 間近に迫るテポドン2号の脅威を読み解く (2009/03/31)
- 保守派の論客、ラッシュ・リムボウを知っているか (2009/03/17)
- 社会主義色が濃厚になったオバマ大統領の施策 (2009/03/03)
- ヒラリー訪日の意味 (2009/02/17)

