独裁政権ばかりをパートナーに指名
スーダン西部ダルフール地方での黒人住民虐殺問題について同国の首都ハルツームで記者会見するスーダン問題担当のプロンク国連事務総長特別代表。
重大な人権侵害に関与した証拠のあるスーダン政府当局者、軍人、民兵などは51人が確認されていると言明した(スーダン・ハルツーム)
(写真提供:時事通信。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うこと は禁じられています)
[アフリカ]
● スーダン(中国が外国での石油開発で最初に成功したケースはスーダンで、90年代からスーダン南部の油田の開発を進めてきたが、現在では「中国石油」や「中国石油ガス」への主要供給源の一つはスーダン産原油となった)
● アンゴラ(アンゴラは全石油生産量の25%ほどを中国に輸出しているが、中国は合計20億ドルの石油開発関連の特別融資を提供している)
● チャド(中国はチャドとの石油共同生産協定を最近、結んだ)
[中東]
● リビア(中国は昨年、1000万バーレルにのぼるリビア原油買い付けの契約を3億ドルで結んだ)
● アルジェリア(中国はすでにアルジェリアの石油開発の権利を取得し、その代償にアルジェリアの電気通信関連分野への低金利融資を提供している)
● イラン(中国はイランの液化天然ガスを今後25年にわたり毎年、1000万トンずつ購入する契約を1000億ドルで結んだ)
以上は前述のように、それぞれの地域での中国のエネルギー戦略外交のごく一部である。以上の3地域内でもリストアップした以外の中国の動きは多様かつ広範である。
中国はさらに中央アジアや東南アジアでも同様に石油に象徴されるエネルギー確保の外交を展開しながら、同時に戦略的な拡張をも図るという動きをみせている。ミャンマーへの経済進出がその端的な一例だといえる。全体としては明らかにグローバルな展開となっているわけだ。
中国のこうした動きが単なる経済活動と異なるのは、活動の先頭に立つ「企業」が他の諸国とは違って、いずれも国家の意思そのものの発露になっているだけでなく、これらの経済活動がごく頻繁に軍事的な支援や交流と一体になっている点である。イランやリビアへのミサイル輸出がその実例だといえる。
北京にある中国海洋石油(CNOOC )の本社。
同社の楊華財務長(最高財務責任者=CFO)がニューヨークで、米石油大手ユノカルとの買収交渉に入り、185億ドルの買収価格を提示したと伝えられた(中国・北京)
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「第二の冷戦」が勃発か
さらにアメリカ側が脅威を感じるもう一つの理由がある。それは民主主義の世界的な拡大を外交の主要目標とするブッシュ政権が「非民主」や「独裁」とみなす国家にまるで的を絞ったように、中国の触手が伸びている点である。イラン、スーダン、ベネズエラ、ミャンマー、リビア、アンゴラなど、みなその範疇の国家だといえよう。
だからこの米中間のエネルギー冷戦ともいえる利害のせめぎあいはイデオロギーの争いという要素も含んでいるわけだ。そしてその背後には明らかに軍事や安全保障という領域での対立が影を広げる。そうなると、この新たなせめぎあいはかつてのアメリカとソ連の東西冷戦とますます似てくることとなる。だからこそいまのワシントンでは中国とのグローバルな対立を憂い、警戒する声が広がっているのだといえよう。
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