第99回
知らないと損する不動産売却のノウハウ(2)
さくら事務所取締役会長 長嶋 修氏
2008年12月24日
前回のコラムに引き続き、知らないと損する不動産売却のノウハウについてお話ししよう。
自分がこれから売り出す中古住宅が、駅徒歩15分、4LDK、築15年で2500万円だとする。2500万円前後で、ほかに売りに出ている物件はどんな状況だろうか。同じ駅で同様の条件の物件をピックアップしてみよう。もし同じ駅になければ隣駅で同様の物件がないか探してみる。
なぜこんなことをするのか。実はこの作業は、あなたの住宅を買おうとする購入者の動きと同じだ。あなたの住宅を購入検討に入れるような人が、ほかにどんな物件を見るのかを把握するのだ。物件のピックアップができたら、ぜひそれらを見に行ってみよう。そのとき、あなたの物件より優れているところ、劣っているところをチェックする。そうすると、おのずと自分の物件の良いところ、悪いところが浮かび上がってくる。
築15年程度というのは微妙な築年数である。過去に一度も外壁などの修繕を行っていなければ、それなりに風化、劣化した印象に見える。外壁や屋根の耐久性を考慮すれば、ちょうど塗り替えを行うサイクルに入ったところ。もしライバル物件が外装のリフォームを終えていて、自分の物件がまだなら、明らかに見劣りがしてしまうだろう。
30坪、4LDK程度の住宅の外壁を一通りやるとなると、屋根も含めてトータルで100万円から130万円程度だ。外壁の作業をする際には足場を組むから、同時に屋根にも手を入れたほうが結果的に割安に済むから、外壁と屋根は同時に工事を行うのがいい。
外壁と屋根に費用100万円をかけて売りに出した場合、少なくとも倍の200万円以上は高く売れると思っていいだろう。そんなことがあるのかと思うかもしれない。しかしこれは事実であり実証済みである。人の意識はたぶんに「第一印象」「見た目」に左右される。「住宅は見た目が8割」なのだ。購入動機をいくら理屈で説明したところで、それは感情の動きを後付で理屈をつけたものに過ぎない。
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