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不動産の達人が教える「失敗できない時代の住宅選び」

第95回
今こそ内需拡大を、住宅政策を

さくら事務所取締役会長 長嶋 修氏
2008年10月29日

 「外需頼みの経済は不安定である。内需中心の、足腰の強い経済をつくりあげるべきだ」――内需拡大について触れた「前川リポート」が出たのは1986年のこと。もうかれこれ20年以上前からその重要性は言われていたことなのだ。

 だがその後、日本の経済はむしろ外需依存が強まった。経済構造の危うさについて論じられることはこれまでほとんどなかった。ここにきての世界的な金融不安、景気後退懸念にあたり、安定した内需の重要性を認識した向きも多いのではないだろうか。

 金融不安の後、世界の実体経済が本格的に停滞していき、加えて円高の進行で頼みの外需もどんどんしぼんでいく。今後立ち現れるであろう実体経済の悪化懸念は、米国、欧州に留まらず、アジアをはじめ世界中に飛び火している。また今後、更なる円高も予想され、ますます輸出は厳しくなる一方だが、これらを危機と感じるのも、外需依存が強すぎ内需を育成しなかったツケが回ってきたのだろう。

 今回のこの世界的な金融不安、そしてやってくるであろう実体経済の悪化をチャンスととらえ、我が国の経済構造を、足腰の強い内需主導につくり変えたいところだ。

 実は、安定した内需を生み出す柱として、住宅政策、不動産市場への適切な施策は不可欠であり、あらゆる政策の中でも最も効果的である。とりわけ個人が所有する住宅として中古住宅が流通するような策を、強力に推進したいところだ。

 日本は他の先進国に比べ中古住宅流通の割合が極端に低く、これまでほとんど放置されてきたから、政策できちんと押せば、かなり効果が出せる。流通量はすぐに2倍、3倍になり、いずれ新築住宅を追い越すだろう。

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