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不動産の達人が教える「失敗できない時代の住宅選び」

第88回
良質なリフォーム会社の見分け方

さくら事務所取締役会長 長嶋 修氏
2008年4月30日

 先日、わたしの住んでいるマンションで大規模修繕が行われた。わたしはリフォーム業者の選択に関与していないため詳細は分からないが、現場のスタッフが愚痴を言いながら仕事をしている姿は決して気持ちのいいものではなく、やはり仕事はそれなりに荒っぽいところが目立った。

 やがて作業員が足場から転落する事故が起きた。幸い一命は取り留めたものの、現場作業は一時完全にストップ、工事は大幅に遅れ、決して後味のよくない大規模修繕工事になってしまった。リフォーム会社の日ごろの心がけ、小さな仕事の積み重ねの集積があの事故を生んだと、わたしは思っている。

 さて、2006年6月に「住生活基本法」が施行され、自民党から「200年住宅ビジョン」が示されて、日本の住宅市場は新築住宅一辺倒から、中古住宅流通を中心としたストック社会へ向けて大きくかじを切った。住宅データベースの整備をはじめ、各種の方策がこれから次々と現実となって、長い目で見れば国民の住まい方はより多様化する。資産価値の落ちない住宅に住みながら、ライフスタイルやライフサイクル変化に応じて容易に住み替えができるようなストック中心の社会が訪れれば、わたしたち日本国民の住生活はとても幸せなものになるだろう。

 長期的にみれば日本における人と不動産の関係は、確実によい方向へ進んでいる。だが、このような未来を迎えるためには、なにより、住宅に適切なメンテナンス・リフォームを行う必要がある。そしてそのためには「リフォーム業界」がしっかりと確立され、信頼に値するリフォーム業者が数多く輩出されることが必要だ。

 ところが現実はどうか。皆さんご存知の通り、いまだに人の無知につけ込むリフォーム詐欺は横行しているし、雑でいい加減な仕事がそこかしこで行われているのが実情だ。詐欺はニュースとなって多くの人の目に触れることもあろうが、いい加減な仕事(契約関連書式の不備、契約と違う工事、アフターフォロー体制の不備など)に対する数え切れない中小の不満は、なかなか世の中に出てこないのだ。

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