第45回
住宅の省エネ・環境対策(1)
― 意外と進んでいる住宅の省エネ化 ―
さくら事務所取締役会長 長嶋 修氏
2006年8月23日
東京の年間平均気温は、過去100年で3.0℃上昇している。地球温暖化に伴う気温上昇の全地球平均が0.6℃、東京はその5倍上昇したということだ。
これは大変なことであるが、わたしの実感としてはもっと暑く感じる。わたしが現在東京都心部に住んでいて、いわゆる「ヒートアイランド現象」を日々、存分に味わっているからだろう。
「ヒートアイランド現象」の発生要因には都市部特有の様々なことがらが絡むが、特に建築物や道路などに囲まれ、緑に乏しいことが代表的な要因だ。コンクリートやアスファルトは熱容量が大きく、熱さを十分に溜め込んでしまう。また、熱を逃がしたり冷やしたりする土や緑、水面が絶対的に不足しているため、温度は必然的に上昇する。気分や情緒面でも潤いがない。
人々は暑さから、ついタクシーやマイカーの利用頻度を高め、排気ガスを増やし、オフィスや家庭ではエアコンをガンガンかけて廃熱を増やす。それがまた、ヒートアイランド現象を増長させてしまう。さらに昼間蓄えられた熱が夜間に放出され、これが熱帯夜の原因となるという悪循環なのだ。
東京消防庁によれば、熱中症などによる救急搬送人数は20年前と比べ3倍に増加した。また1990年代にはほとんど見られなかった集中豪雨が、都心部、とりわけ西部に偏在して発生している。この地域はちょうどヒートアイランドの高温域と重なることもあり、その関連性を指摘する向きもある。
そこへ追い討ちをかけるように、金融商品化した不動産にマネーが集結し、都市部にはビルがどんどん建ち並び、超高層マンションも林立状態だ。
もっとも、国や政府もこのような事態に対して、手をこまねいてみているわけではない。これまでにも様々な取り組みがなされている。
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住宅
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