第13回
マンション購入の急所、住んでから知っても手遅れだ!
~遮音性と可変性のチェックを業者任せにするな!~
さくら事務所主席コンサルタント 神尾 和秀氏
2005年10月12日
トラブルナンバーワン、【上下階の音】問題を防ぐ
入居前、入居後にかかわらず、さくら事務所には日々様々な相談が寄せられる。なかでも、入居後の方々からダントツに多い相談が【上下階の音】問題。
普通に生活しているつもりなのに、下階の居住者から連日のように苦情が来る。いくら気をつけてほしいと上階の居住者に訴えても一向に改善されない。そんな相談だ。小さな子どもにつま先歩きを強要し、両親がいつもピリピリしている生活は、豊かで快適なマンションライフとは言い難いだろう。
マンション販売の現場には常に、“音”に関する様々な見解が飛び交っている。「コンクリートスラブ厚が200ミリ以上あるから安心」「二重床だから安心」「大手施工会社が造っているから安心」「今まで“音”のクレームは来なかったので安心」といったものだ。
一見、どれもが不安を払拭するに足る説明に聞こえるが、鵜呑みにしてしまうのは危険だ。販売担当と購入者、両者が本当の遮音対策への理解が足りないまま、質問と回答が微妙にずれていることに気づいていないケースも目立つ。
入居後、上下階の音の問題が表面化してさくら事務所に相談される方の第一声は概ね、「うちの物件は欠陥マンションみたいです」…である。疑念を抱く気持ちは非常によく分かる。しかし、施工の問題、いわゆる施工ミスで遮音性が悪化するケースは実はほとんどないのだ。建物の遮音性は、計画された時点である程度決定しているのである。
この情報を正しく説明しない(できない)販売担当者と、間違った情報で解釈してしまう購入者。ここに大きな問題が潜んでいるといえよう。
まず、上下階の音には2種類あるということを理解しておこう。
■スプーンなどの落下音や、スリッパでの歩行音など、高音域は『軽量衝撃音』
■子どもが走りまわる音や、かかと歩きで発生するような低音域は『重量衝撃音』
軽量衝撃音(レベルライト:LL)は、フローリング等の床仕上げと下地材によって変わり、重量衝撃音(レベルヘビー:LH)は、コンクリートスラブの厚みと面積によって変わるのだ。
ではここで、マンション販売現場で謳われる“音”についての見解を一つずつ検証してみよう。
おしえてBP!
住宅
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