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不動産の達人が教える「失敗できない時代の住宅選び」

「またか」という感想しか出ない西松建設の献金事件

 わたしが属する不動産・建設業界人は言うまでもなく、地域の建築物やインフラの建設を生業としている。この業界が自社の利害や業界の都合を超越し、地域発展の観点から社会に貢献することができれば、地域は健全な発展を遂げ、そのブーメランは再び業界に戻ってくる。地域のあり方というミクロ的観点と、地球環境・資源問題というマクロ的視点は、どちらも突き詰めれば実は、同じゴールに到達する。

 長く大切に住み継ぐことのできる住宅。住民に愛され、誇りとなる公共建築物。住民や国民を本当の意味で幸福にする社会的インフラ。すべての人が、住宅、建築物、インフラを利用して生活している。不動産・建設業界が世の中に与えるインパクトは、どの業界よりも大きい。かように重大かつやりがいのある事業に、わたしたちは携わっている。

 そのようななか、西松建設による違法献金事件が起きた。「もう自民党には任せられない」との流れから支持を集めた民主党も、結局は同じ穴のムジナなのだと知らしめてしまうこととなったこの事件だが、業界人であるわたしもその周囲も、この事件について大きな驚きはない。「またか」というのが率直な感想だ。結局のところ、長く政界にいたものは、多かれ少なかれこのような状況の中にいるのではないか。事の大小はあるにせよ、このようなことはあたり前であるかのような風潮があったのではないか。少なくとも、不動産・建設業界にはそういった風潮がいまだまん延している。

 自民党や民主党や不動産・建設業界のすべてに問題があるのではなく、長く権力を持ち続けることの弊害が出ているのだ。わたしたちは政党や業界という大きなくくりではなく、あくまで個人を見極める必要があるだろう。ポイントとしては、世代間ギャップに目を向ける必要があるのではないだろうか。昨今の我が国の疲弊は、多分にシステムの問題であるが、そのシステムを誰が維持しようとしているかに注目したい。かつての常識にまみれた政治家や業界の首脳部は、思い切って引退していただくと、混乱はあるかもしれないが政治は信頼を取り戻し、日本経済は活性化するかもしれない。どんな仕組みも時間が経過すればさまざまな意味でその弊害が出るものだ。

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