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不動産の達人が教える「失敗できない時代の住宅選び」

パイを増大させる議論を

 しばらく打ち切られていた太陽光発電への補助がまたスタートする見込みだ。一般家庭に取り付けられるシステムは200万円強で、その10%程度が支給される。普及率でドイツに追い抜かれてしまったものの、これから猛烈に巻き返したいところだ。

 ところで、補助金で促進することも大切だが、まだまだその価格がネックになっている。量産効果による太陽光発電システムの価格低下を狙うのなら、小学校や中学校など公共的な施設にすべて太陽光発電システムを載せてしまってはどうだろう。量産効果が出れば価格は半分程度になるものと見られ、ますます普及し、国家としても産業力をつけることができ、低エネルギーの国づくりもできる。財政政策として、無駄な道路を造るよりはよほどいいだろう。

 公共投資が来年度も削減される見込みだ。この10年くらいの間にかつての半分になった。しかし例えば前述した道路もすべて「悪」ではない。例えば東国原知事の宮崎県などはまだ道路が未整備で、経済的な効率が明らかによくない。効果をしっかり試算した上での道路整備は絶対に必要だ。公共工事の評判が悪いのは、必要のない道路を無理やり造ったり、それで非効率な建設業が生き残ることとなって、国全体として見た場合の、雇用のシフトが進まないからだ。

 オバマ新大統領の「グリーン・ニューディール」を受けて先進各国は、次々と同様の政策を構想している。この流れは世界の産業構造を根本的に転換し、経済の成長と雇用の創出、環境や資源問題の解決など一挙両得の政策として歓迎できる。「企業」「家計」「政府」のうち企業と家計が苦しんでいるのだから、「政府」の財政政策によって産業構造の転換と雇用問題、環境問題の解決を目指し、企業と家計を潤わせることで税収を上げ、社会保障問題を解決するという青写真を描いていいのではないか。

 人口減少や少子化・高齢化、経済の成熟による成長力の減退で、ジリ貧歳入の中で少ないパイを分け合い、それでも足りないから負担を増やす話より、パイ自体を増大させる議論を進めることが必要だろう。そして最も大切なのは、国民がみんなで、夢や希望を持って進んでいくということだ。そういったリーダーシップが、いまの政治家や政党には求められている。そして彼らが重要視するのはあくまで「民意」だ。わたしたち一人ひとりの問題意識と意思が、未来をつくるだろう。

 このままいけば次の選挙で自民党は勝てず、民主党が第一党となるだろう。それでもいわば「反自民」の寄り合い所帯のような民主党のままで、すべてうまくいくとも思えない。政界再編、選挙が何度か行われ、離合集散があって、新しい秩序が生まれることになるのだろう。これらを見守り、結果として形作るのは、わたしたち一人ひとりの手によってなのである。

 とりわけ不動産・建設業界が日本経済に与える影響は大きい。わたしは業界において、自分や次世代の未来のため、いまできることを精一杯やりつつ、あるべき日本の姿について積極的に議論に加わりたいと思う。

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