世界を壊した米国の「金融アニマル」
わたしの母は「年を取ったら働けなくなるのだから、いまのうち一生懸命働け」とよくわたしに言っていた。働くことはただのカネもうけではない。人や社会に尽くす喜びであり、その対価として報酬を受け取るのである。だから、その報酬は貴重なのだ。
ところが、この労働と対価のバランスをぶちこわしてしまった国がある。米国だ。特に米国の金融関係者は「金融アニマル」と化し、トップともなると年俸で数十億円とか数百億円を当たり前の顔をして受け取っている。これでは会社が左前になるも当たり前だろう。
世界の覇者だったGMも車作りの原点を忘れ、金融で汗水流さずにもうける手段を知ったことで、破たん寸前に追い込まれている。消費者には、名前と住所とセキュリティナンバーさえあれば年収お構いなしにローンを組ませ、高い車を買わせた。そのリスクを証券化して世界にばらまいた。これは自動車版のサブプライムローンだ。
米国の金融システムが世界の経済をぶちこわしただけでなく、労働の価値観まで無残なものにした。
よく、当社にもこうした米国の金融アニマルに毒された留学組の日本人がやってくる。先日、採用面接で会ったら、いきなり「年俸はいくらですか?」と聞いたから驚いた。いくらほしいのかと聞いて、再び驚きあきれた。1000万円だという。以前には7000万円と言った奴がいたので、彼よりはまともだったが、「中小企業ではケタが違う」とお引き取り願った。
何日か経って、おそらくどこも採用してくれなかったのだろう、再度電話がかかってきたが、断った。
中には「僕は米国でいろいろな勉強をしたのだから、出勤日数は3日でいいでしょう」という留学組がいた。米国留学組が日本をダメにするなと本気で思ったものだ。
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