米国の防衛ラインに穴が開いた
米国は9.11以降、国を挙げてテロリスト対策を拡充させてきた。入国審査における指紋認証は対策の中核ともいえるセキュリティ技術だ。
米国はテロリスト・犯罪者たちの指紋情報を世界で共有し、各国が連携しながら摘発する体制を推進してきた。
だが、テロリストたちが偽造指紋と偽造パスポートで他人になりすましたら、対応不可能だ。米国の防衛ラインに穴が開いたのだ。米国当局などが受けている大きなショックとは、そういうことなのだ。
日本も無関係ではない。もし、アジア人が同様の手口で日本に入国し、国内で偽造パスポートと指紋を入手して日本人になりすまし、米国に潜入してテロや犯罪行為を行ったら、日本にも責任が生じるだろう。
一般の人たちもこの事件と無縁ではいられない。例えば、あなたの指から指紋を盗み、偽造することも容易だからだ。もし、盗まれたあなたの指紋でテロリストが米国に侵入し、問題を起こしたら、あなたもその一味と疑われる恐れもある。
生体認証は決して完全な技術ではない。指紋だけでなく、静脈認証もすり抜けることは可能だし、顔認証も特殊メークや整形手術などでごまかすことはできる。
究極の生体認証はDNA鑑定だろうが、短時間で手軽にチェックできる手法がないので、いまのところ不特定多数を認証する技術としては実用的ではない。
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