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犯罪に立ち向かうテクノロジー

普及が進まないタスポ

 全国にあるたばこ自動販売機は約52万台。うち、たばこメーカーが貸与または販売している機械は約39万台、残りの約13万台が販売店の所有する機械だ。

 自販機を所有している販売店は、タスポを読み取る装置が付いている高額の新しい機械を買うことになる。お金があるたばこ販売店はいいだろう。だが、中小零細の販売店にとっては死活問題である。

 装置取り付けの法的強制力はないため、拒否する販売店が当然ながら現れた。すると、前述したように装置のない販売機はたばこを売れないという脅しのようなお達しが出たわけだ。全く無茶な話である。

 強引なやり方で、現在、全国自販機の90%以上に装置が取り付けられたようだが、今度は面倒な手続きの必要なタスポカードがなかなか普及しない。

 喫煙者は日本で約2600万人いるが、4月末時点で普及率は11%程度だ。

 タスポを申請するときは、個人情報や(なぜ必要なのか理解できないが)写真まで出さなければならない。そうした情報を把握する運営側は、技術的には誰がどこでいつ、どれだけたばこを買ったのか情報を集めることも可能だ。

 カードを落としたり、盗まれて誰かに使われたりすることもあるだろう。未成年の喫煙防止と言いながら、親や先輩からタスポを借りてたばこを買ったケースも出ている。

 だいたい、これだけ電子マネーが氾濫し始めて、犯罪者が虎視眈々(こしたんたん)と狙っているのに、さらに電子マネーを増やす意図が分からない。

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