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犯罪に立ち向かうテクノロジー

貧しい子どもたちにおカネを渡すな

 海外では日本よりはるかに宗教に対して敬虔な国も少なくない。だから、旅行するときは相手国の宗教や文化のことを知り、最低限のマナーを守ってほしい。

 タイは信心深い仏教国で、国民はお坊さんと寺院を大切にしている。見学コースになっている有名な寺院も多くあるが、お寺の中では大声を出さず、肌も露出せず、食べ歩きもしてはいけない。

 もちろん、町中でもあまり目立たない方がいい。言動、風体もそうだ。例えば、耳にピアスをして、肩に刺青風の化粧をしてギャーギャー騒げば、当然ながらチンピラに目を付けられて殴られるのがオチだ。

 モラルを守って普通に振る舞っていれば、事件に巻き込まれることは少ない。それが旅行先でのリスクヘッジなのだ。

 ところが、海外へ行くとリスクを考えるどころか、羽を伸ばしすぎて、危険を招き入れている日本人が多い。まるで子どものようだ。

 子どもといえば、東南アジアで貧しい子どもたちにおカネを渡す日本人も少なくないが、やめるべきだ。親切のつもりだろうが、彼らのためにならない。

 わたしがかつて目撃したのは、おカネほしさに工事現場のクレーンによじ登っている子どもたちに日本人旅行客がコインを投げている風景だった。コインをうまくキャッチした子どもたちを見て喜んでいるのだ。

 わたしは暗澹たる気持ちになった。まるで動物園のサルにエサを与えているような光景で、どれほどこうした行為が子どもたちの心を傷つけているのかまるで気づいていない。ましてや、クレーンから落ちたら大けがをする。

 子どもたちはその場は感謝した振りをしているが、将来、日本人のことをどう思うだろうか。軽蔑の気持ちしかわかないだろう。海外で日本の恥をさらすことだけはやめてほしい。

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