第41回 これからの時代に必要な学力
親野 智可等氏
2009年1月16日
時代と社会の変化によって、人に求められる能力は当然ながら変わってくる。それまで必要だった能力が不要になることもある。逆に、まったく新しい能力が必要になってくることもある。
賢い経営者は衰退する事業に大きな投資をしない。同様に、賢い個人は不要になる能力を得ることに時間とエネルギーを投資すべきではない。過去の遺物のような能力にこだわっていると、時代が求める能力を身につけることができなくなる。
能力の一部である学力もまた、時代と共に変わってくる。子どもに対する教育も、これからの時代に必要な能力は何かを予想して、時代に合ったものに変えていかなければならない。
例えば、漢字の書き順だ。手書きが重視された時代は漢字の書き順、とめ、はね、はらいなどは大切なポイントだった。だが、これからの時代では必要度は確実に下がる。
手書き文字は日本の大切な文化ではあるが、現実的には社会人の多くはデジタルによって文章を書いている。手書きが必要になるのはメモのときくらいなので、漢字の書き順やとめ、はね、はらいにこだわる必要がなくなってきている。
旧来の教育をたっぷり受けて来た世代はともかく、若い世代になればなるほど、この傾向は強くなる。
書き順どころか、漢字を書く能力すら必要度が下がっているのが現実だ。パソコンが変換してくれるので、選ぶ能力さえあれば書けるのだから。わたし自身、パソコンで文書を書くようになってから、漢字を書く能力はかなり低下した。
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