第34回 「天才キッズ」教育のリスク
親野 智可等氏
2008年10月3日
このごろ、お母さん向けの雑誌で「天才キッズ」に関する取材を受けることが多い。ゴルファー、野球や卓球の選手、シンガーソングライター、ピアニスト、マジシャンなど、どうしたら天才キッズを育てることができるか、というわけだ。
天才キッズには2種類ある。一つは、ゴルフでも野球でも、子ども自身が大好きで、自ら練習に取り組み、それを親がうまく最大限手助けして、能力を伸ばす天才キッズ。
もう一つの天才キッズは子どもよりも親が熱心で、親の敷いたレールの上に子どもを乗せて教育するケースだ。
わたしは前者には大賛成だが、後者には批判的である。というのも、前者にはリスクがない。自分から言い出して、自分で望んで取り組むのだから、仮に挫折したり、飽きても何の問題もない。むしろ、身体も心も強くなれるだろう。ところが、後者はうまくいくこともあるかもしれないが、リスクもある。
よくあるのは、親がかつて熱中したスポーツや楽器などで一流になる夢を子どもに託す場合だ。親が指導法を知っているし、環境にも遺伝的にも恵まれているかもしれない。親の期待に子どもが応えられる能力と気持ちがそろっていたら、うまくいくこともあるだろう。
しかし半面、子どもに意欲も才能もないのに強引に教え込もうとすると、かなりの確率で親子関係が崩壊する。
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