親子関係が人間関係の基本
一時、成人式で大暴れする若者たちが社会問題になったことがあった。
いわゆる識者と呼ばれる人たちの多くが、「大人の毅然とした態度を示せ」とか「親がダメなものはダメと言わないからだ」などと言うばかりだった。
だが、それらの論調はすべて上から目線のものだ。なぜ若者がそういうことをしてしまうのかを、彼らの立場に立って考えてみようという発想が全くない。実は、こうした若者の反社会的行動の裏側には、積もり積もったストレスが隠されていることが多いのである。
彼らは、親からずっと「ダメなものはダメ」と頭ごなしに言われ続けてきたのだ。自分たちの気持ちや要求に対して親の共感を得ることができずに、その積もり積もったストレスや怒りが反社会的な行動になって表れるのである。
子どもにとって、親の受容と共感は愛情の証である。親は子どもへの愛情からしかるのだろうが、子どもは受容と共感なしにしかられることが続くと、自分は愛されていないのではないかと不信感を抱き始める。
親子の関係はすべての人間関係の基本である。親に不信感を持つと、友だちや先生など周囲との関係でも信頼感を築けなくなり、最後には社会に対して反感を抱くようになる。
親は理想の子ども像を持ち、それに近づけようとしつけ、しかるのだが、子どもには子どもの個性がある。
勉強や整理整頓、あいさつが苦手な子どもだっている。それを「ダメだ、そんなことではダメだ」と言い続けていたら、自信をなくしたり、親に不信感を抱くようになる。
まずは子どもを「イエス、イエス」とありのままに受け入れて、必要であれば、最後に「バット」と教え諭してやれば、子どもは必ず親の思いに応えてくれるだろう。
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