成果主義による評価が教師を追いつめる
教員免許の更新制度も再来年から始まる予定で、講習や研修でさらに教師は時間が取られる。次々に作られる制度や成果主義がますます教師たちを追いつめている。結果的に被害を受けるのは子どもたちだ。
前回も書いたように民間企業でさえ、評価システムがうまく機能せず、成果主義から撤退している企業があるのに、学校でマネジメントできるとは思えない。あいまいな評価基準は教師に不満だけを残し、やる気をそぐ。校長の印象によって評価されるようになったら、良心的で能力のある教師は学校を去るかもしれない。
ただでさえ、人手不足の学校教育は打撃を受けて、存続が難しくなるだろう。文部科学省は教師の2万人増を求めているが、財務省にあっさり蹴飛ばされた。
財政再建のために教員増も認めないそうだが、日本の公教育支出は先進国の中で最低レベルである。OECD「図表で見る教育」2006年版でも、日本の教育機関関連支出のGDP比は4.8%で、OECD平均の5.9%を大幅に下回っている。
ちなみに米国は7.5%、英国は6.1%だ。教育をここまでないがしろにしている国に真の教育改革などはできないだろう。
日本の教育改革の大前提にあるのが、お金をかけないで、つまり教師を増員しないで教育改革をしようということである。そのために、小手先でいろいろなことをやっているのである。
学力テストも、教師の評価制度も、6・3制から4・5制の変更云々も、授業時間増も、あれもこれも、すべてが小手先のことである。そして、その小手先のことをごちゃごちゃ行うので、教育現場はますます負担が増えてますます混乱している。
今、本当に一番必要なのは、先進国並みの少人数学級にすることなのである。これは、教育の現場を知っている人たちには、自明の理なのである。
だが、悲しいかな、教育現場をよく知っている人たちは、みんな社会的・政治的発言力がないときている。だから、先進国の中で日本だけが突出した40人学級だということすら一般に知られていない。外国はどこもかしこも15人学級から28人学級くらいで、30人学級の国すらないのである。
先進各国は財政に余裕があるから教師を増やして少人数学級にしているのだろうか? いや、そんなことはない。どこも財政的に大変な中で、それでも教育には予算を振り向けているのである。それは、次代を担う子どもの教育がいかに大切かよく認識しているからに他ならない。
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