第26回
北国の太陽でお湯が沸く ―― 集光率4倍の太陽集熱器
地球環境問題評論家 船瀬 俊介氏
2006年6月15日
“日本は石油依存から抜け出せる”
「このままでは2010年までに6%の温暖化ガス削減は不可能に近い。それどころか、温暖化ガスは2000年から8%も増えているので実際は14%削減する必要がある」。
光と風の研究所の堀内道夫所長はこう警鐘を鳴らす。同研究所は、多彩な自然エネルギーやエコテクノロジーの活用を提案する日本屈指の民間シンクタンクだ。
堀内所長は「ゼロ・エネ、超省エネは可能!」と断言する。そして、「快適さを失わず、従来エネルギー使用を3分の1以下にすることは可能です。実証例も増えている」と力説する。「省エネ技術などで、もし全国の建物が今の3分の1以下のエネルギー消費量になれば、『風力』『太陽光』『地中熱』などの、いわゆる自然エネルギーで十分賄えるようになる。そうなれば、我が国は中東からの石油に依存しなくても済む」と指摘する。
堀内所長は「ゼロ・エネルギー住宅/ビル」を「外部の電力、灯油を使わず自然エネルギーだけで賄うことができる建物」と定義する。その第一歩として堀内所長が強く推奨するのが新技術「CPC(Compound Parabolic Concentrator)ソーラーコレクター」だ。
逃がしていた熱を集める
最近、屋根の上に設置されているのをよく見かける太陽熱給湯システムには、手作りペットボトル式から真空管式まで、様々なものがある。そうした太陽熱給湯システムを熱変換効率の観点から見ると、「真空管式」がこれまでのベストだった。
ところが、それをはるかにしのぐ驚異のシステムが開発された。それがCPC方式ソーラーコレクターだ(図1)。
図1
これは「複合パラボラ反射板(CPC)」を採用することで、それまでの真空管型に比べ、太陽集熱が飛躍的に向上したシステムだ。
特徴は、従来の方式では取り逃がしていた熱を集熱するという点だ。冬場や寒冷地でも熱水が手に入れられる。このアイデアは、1974年、米シカゴ大学のウィンストン博士によって提案されたものだ。
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