木材業者の悲願、含水率20%の壁を切った
これまで国産材の需要が伸びない原因は乾燥にあった。特に日本で1番多いスギは1に乾燥、2に乾燥、3・4が無くて5に乾燥といわれる。それほど乾燥が難しいのだ。
スギは中心部の赤味と周辺の白太で含水率が違う。重油を燃やして加熱乾燥すると「ヒビ」「割れ」「反り」「ねじれ」などが発生してしまう。
理想は屋外での自然な天日乾燥だが柱・梁材などに使うには「理想は3年、少なくとも2年の乾燥が必要」(専門家)という。
木造建築での理想含水率は20%以下といわれている。この20%を切るとカビ、ダニ、シロアリの被害がほぼピタリと止む。また、「ネジレ」「割れ」などの木材の欠点も収まる。
20%含水率の壁を切ることは木材業者の悲願でもあった。しかし「天乾」で2~3年も資材を寝かせる余裕など木材業者にも建築業者にもない。
そこで、生木がそのまま建築現場に直行、建築材となるという荒っぽいやり方も、まかり通って来た。
「最近の消費者は含水率がどうのこうのって、うるさいんだよ。木ってえのは建ててるうちに乾くんだよ!」――ある大工さんがこう言い放ったのを聞いて私はびっくりした。
家を建てる大工でさえ、こういう始末。だから、“水も滴るジューシー”な木で建てられる家が今、当たり前になっているのだ。
そんな家は1~2年もすると、乾燥が進み連結ボルト・ナットはカラカラ回り、壁と柱の隙間はスカスカとなる。文字通り“呼吸する家”となってしまうのだ。
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