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安全・安心を守る消費スタイル

第17回
時速500kmの未来列車“エアロ・トレイン”に注目せよ!
~リニア・モーターカーより安全性、コストで有利~

地球環境問題評論家 船瀬 俊介氏
2006年1月30日

東京―大阪間を浮上走行で1時間

 速度は新幹線の2倍、時速はリニアモーターカー並みの500kmで、消費電力は新幹線の3分の1以下。まさに、夢の未来列車、それが“エアロ・トレイン”だ。

 その姿は、列車というより飛行機。ボディ両脇についたプロペラで加速、空中に浮上して超高速で“飛翔”する。その仕組みは飛行機と同じだ。

 翼に発生した「揚力」で列車は浮上する。さらに翼と地面の間に空気が高速で流れると「地面効果」と呼ばれる反発力が発生。「揚力」に加え、このエアクッション作用で速いスピードでの浮上走行が可能となる。

 車体を浮上させる点はリニア・モーターカーも同じだ。リニアは強烈な磁気反発力で浮かせているが、有害電磁波を発生させるというリスクを背負っている。有害電磁波は、WHO(世界保健機構)が電磁波の生体有害性を認め「予防原則」対応することを決定しているほど。また、乗客を守る磁気シールドなどの課題も多い。

 一方、エアロ・トレインは、空気「揚力」なので安全性では、軍配が上がる。また、リニアモーターカーは軌道に無数の強大コイル埋設が必要となる。しかし、エアロ・トレインは、地上1mほどを浮上し、翼を安定させる「ガイドウェー」建設だけで済む。建設費もリニアより格段に安く抑えられるというメリットもある。

太陽電池と風力の自然エネルギーで動く

 この夢の列車を開発したのは東北大学・工学部(流体科学研究所)の小濱泰昭(こはま・やすあき)教授。

 「エネルギー源は、ガイドウエー上に設置した太陽電池パネルと風力発電です。だからゼロ・エミッション。100%自然エネルギーだけで可能です」と話す。

 小濱教授らの研究チームは2020年には350人乗りで時速500km走行の有人機体の完成を目指している。若い人たちに熱い夢を与える近未来プロジェクトだ。

 “エアロ・トレイン”計画は2000年、当時の小淵内閣が立案した「ミレニアム・プロジェクト」をきっかけにスタートした。その近未来計画の1つに採用されたのだ。

 研究予算は1億2300万円。「その資金で計画の“第2フェーズ”までを実行に移しました。(写真)無人モデルながら時速150~300kmまでの浮上走行が可能です」(小濱教授)という。

第二フェーズ実験風景

 「列車を空中に浮上走行させる」というユニークなアイデアは同教授の発案だった。「自由空間にあると翼に『揚力』が発生しますが、地面に近付くと、その高さのときだけ発生する『エアクッション効果』が生じます。その二つの力で浮く」(小濱教授)という点に目を付けた。

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