日本酒を復活に導く5つのモーメント(回転力)
戦後の日本酒ブームを概括すると、第一次は1960年代の、テレビCMと級別制であおられた“大手銘柄ブーム”だった。70年代は「美酒は水に似たり」の越寒梅が火をつけた“地酒ブーム”。80年代は“純米酒ブーム”と“吟醸酒ブーム”。それが、90年代から凋落期に入り、昨今の低迷は目に余るものがある。その理由を考察し、“第5次日本酒ルネサンス”を喚起せんと、最近『ほんものの日本酒を!』(築地書館)という本を上梓した。
その本で、前著『ほんものの酒を!』の取材以来、4半世紀ぶりに日本酒の現場を取材して、その凋落原因がクッキリとわかった。そこには5つの元凶があった。それは、逆にいうと復活の道筋を示す道標でもあった。以下に挙げる5つの「モーメント(回転力)」が、日本酒をやがて復活へと導くに違いないと私は信じている。
(1)淡麗辛口から芳醇旨口へ
(2)協会酵母から自家酵母へ
(3)香り吟醸から味吟醸へ
(4)冷酒から燗酒へ
(5)化粧した「女酒」から力強い「男酒」へ
私は、取材の過程で「日本酒低落は底を打った」と確信した。なぜなら、これら5つのモメントに沿った確固たる潮流の変化を至るところで感じたからである。
このトレンドが続けば、酒好きは確実に美酒を堪能できるようになる。酒造家は倒産の縁から一息つき、復活再生への道をたどることができる。酒販業者は客を取り戻すだろう。そのための5つのモーメントを、次回から解説していきたいと思う。
おしえてBP!
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