- HOME
- >> コラム
- >> 暮らしに潜むリスクを考える会
- >> 第22回
子どものマネーリテラシーをどう育むか
これらの「分かりにくさ」は、これまでの現金主義と比較した上のものだ。したがって、最初から電子マネーを扱うことを覚えた場合は当たり前のこととなるのだろう。しかし、これらを「分かりにくさ」ととらえる感覚は、今後、電子マネーを扱う者に必要なマネーリテラシーといえるだろう。
これまで、子どもは少ない小遣いの中から、小銭を握って欲しいものを手に入れてきた。少しずつ小遣いが増え、小銭は札になる。その過程でお金のありがたみ、お金の使い方、計算の仕方、そしてため方を工夫することを覚えてきた。子どもが早くから電子マネーを利用するようになると、このように培われてくるべきお金の感覚は、上記のような複数の「分かりにくさ」から、かなり鈍ることが予想される。
人のお金の使い方、感覚は、実は子どものころからの使い方に大きく左右されるのではないか。
電子マネー世代の子どもが大人になるとき、その感覚はどのように変化しているのか、興味深い。一つ言えるのは、子どもには、電子マネーを与える前に、現金を扱う経験をさせることにより一定のマネーリテラシーを確保することが大切ではないかということだ。
ただし、電子マネーが子どもにとって危険なものというわけではない。電子マネーの使い方などを通して、親のお金に関する考え方を伝え、管理の方法を教えることができれば、お金の管理に強くなることが十分可能だろう。
日本人はお金を卑しいものとして、話題にしたり、触れることをできるだけ避けてきたきらいがある。今後、お金を電子的に数値で管理するようになると、その感覚も薄らぐというのも、おもしろい見方かもしれない。
この連載のバックナンバー
- プライドを捨てた3つの家計防衛術 (2009/02/24)
- 突然の解雇! そのときの備え How much? (2009/02/10)
- 日本の150円、米国の1500万円――それぞれの医療問題 (2009/01/28)
- 2009年のお金の生かし方 (2009/01/13)
- 「食べていける子」に育てる父親の言葉 (2008/12/22)

