暮らしに潜むリスク

第22回
電子マネー時代のマネーリテラシー

ファイナンシャルプランナー 安田 晶子氏
2007年12月25日

 わたしたちは最近まで、銀行から現金を引き出し、たんすの引き出しから少しずつ使うという生活を続けてきた。クレジット決済や金融機関の振込は、ある程度まとまった支払いに限られ、小額決済は相変わらず現金を利用してきたのだ。しかし、2007年は小額決済用の手段としての電子マネーが相次いで発行され、電子マネー普及元年とも呼ばれる。今後お金の流れは大きく変わりそうだ。

 今年3月、先行していたJR東日本のSuicaに追いつく形で、首都圏の私鉄でPASMOが導入された。同時に駅の改札も様変わり。非接触型ICカードは決済にかかる時間がたったの0.2秒という。誰もがワンタッチで自動改札を過ぎてゆく。PASMOは発売後1カ月も経たずに300万枚を売り上げ、在庫がわずかとなり9月までの約半年間、販売が止まった。販売が再開された現在の発行数は500万枚。常時、電車を利用する首都圏の人々にほぼ行き渡ったといえるのではないだろうか。

 少し遅れて4月、流通系2社でも競うように電子マネーが発行された。セブン&アイホールディングスのnanaco(4月23日)とイオンのWaon(4月27日)だ。既に利用されていたEdyも加え、プリペイド式電子マネーが出揃い、100円程度の小額決済を電子マネーで行うことが普通になった。今後、電子マネー市場は勢いを増して拡大するといわれる。矢野経済研究所の予測によると、プリペイド式マネーの市場規模は、2010年には2006年の4倍超になるという。

矢野経済研究所の予測 矢野経済研究所の予測

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