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「場当たり個人情報」から「攻めの情報活用」へ

今後の課題 何が求められているのか

 警察も殺人や強盗などの重大事件に人手をとられ、人が足りない。ブロードバンドが社会に普及すればするほど、ネット中傷などの事件は増加する。プロバイダーもまた不適切な書き込みがないか、常に監視するために人手が取られる。実際に対応できるのは、大手の会社など一握りに過ぎない。その大手会社にしても増大する書き込みに対して人海戦術で当たるしかなく、後手後手にまわっている。その負担はコストとして重くのしかかる。

 今後、何が必要かといえば、学校での教育だろう。中学、高校生ならネット利用におけるエチケットを、大学ではネットのコンプライアンス教育を、しっかりしていく必要がある。非常勤で教えている大学の受け持ち学生に聞くと、「モノを盗んではいけない」「人を傷つけてはダメ」ということは分かるが、著作物の勝手なコピー、不正アクセス、個人情報のばらまき、誹謗中傷などについて、知識がないという。また、悪いと思っていてもどこまでがいけないことなのか、その線引きについてまったく理解が不足している。犯罪の認識がない、考えが及ばないと言ったほうが近い。

 大学では、こうした情報を扱う上でのコンプライアンス教育がなされていない。(教養課程で日本国憲法はあるのだが)中学、高校でもこうしたことについて教わっていないため、信じられない話だが、こうした知識がすっぽり抜け落ちたまま、学生は社会に出て行くことになる。

 時間はかかるがこうした点から早急に見直す必要がある。情報セキュリティー、情報コンプライアンス教育といわなくても、「文章の作法」でもよいだろう。一般常識としての文章作法、ビジネスマナーと合わせて教えてもよいはずだ。

  1.どういう書き方をすれば、名誉毀損罪になるか
  2.どういう書き方をすれば、侮辱罪になるか
  3.どういう書き方をすれば、詐欺罪になるか
  4.どういう書き方をすれば、威力業務妨害罪になるか
  5.どういう書き方をすれば、信用毀損罪になるか
  6.どういう書き方をすれば、脅迫罪になるか
  7.どういう書き方をすれば、風説の流布にあたるか

 これだけでも問題になっているネット事件はずいぶん減るはずだ。教職を志す学生向けに、こうした知識を身につけるカリキュラムも将来、いやすぐにでも必要ではないか。

 学校で適切なカリキュラムも人材も用意ができないなら、当面、企業が新入社員研修や中途入社研修、幹部研修などで対応していくしかない。

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