100キロ以上派は推定で約23万人
わたし自身は、普段は地方都市に住み、必要に応じて新幹線で東京に通っている。大地震で新幹線がストップすると身動きが取れなくなるので、その瞬間に、「帰宅難民・旅行者グループ・100キロ以上派」に変身してしまう。
都心からおおむね100キロの都市を探すと、静岡県熱海市、山梨県甲府市、群馬県前橋市、栃木県宇都宮市、茨城県水戸市、千葉県銚子市などがある。したがって、この円の外側に住む人が100キロ以上派ということになる。
同じ境遇の人は、どれだけいるのだろう。国土交通省の全国幹線旅客純流動データによると、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)以外から東京23区を訪れる人は、2005年時点の平均で1日当たり約21万人になる。内訳は、鉄道11万人、乗用車6万人、飛行機3万人、バス1万人である。ほかに、成田国際空港経由で、外国から1日当たり約2万人が東京を訪れる。
国内から約21万人、外国から約2万人。100キロ以上派は締めて約23万人になる。それだけの人が、大地震が起こって交通機関がストップすると、どのように行動するか大いに迷うことになる。
東京の都心を歩いていたとき大地震に遭遇し、揺れがおさまった後に、そもそも自分はどこを目指して動くべきだろう。
ホテルに宿泊中なら、ともかくホテルに戻ればいい。阪神・淡路大震災のときには、ホテル側は施設が危険でない限り宿泊客の保護に全力を尽くしてくれた。
ホテルを予約してはいるが、チェックインの前だと少し微妙である。ホテルの宿泊約款には、「天災、施設の故障、その他やむを得ない事由により宿泊させることができないときには、宿泊契約の締結に応じないことがあります」と書いてある。しかし、やはりホテルに向かうのが最善だろう。
日帰りの予定で上京していたときは判断に苦しみそうだ。最寄りのホテルに駆け込んだら、なんとかロビーに居させてくれるだろうか、それとも追い出されてしまうだろうか。
ホテルが駄目なら、知人の事務所に頼ろうか。考えてみると、東京駅から1キロ圏内に3人、5キロ圏内に2人の親しい知人がいる。しかし、電話が通じないままにいきなり訪ねたとして、不在だったら体力を消耗するだけかもしれない。親類もいるけれど、みな都心から遠いのでたどり着くには無理がある。
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