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震度7の建築経済学

第20回
悪貨に駆逐された耐震ナビ

建築&住宅ジャーナリスト 細野 透氏
2007年7月11日

 我が家は築50年の木造住宅だ。かなりのボロ家で地震のたびによく揺れる。放っておくと危ないので、2002年に耐震補強工事を実施した。採用したのは最強の工法とうたわれた、耐震シェルター「不動震」だ。補強工法を探すに際しては、静岡県のホームページにある「耐震ナビ」の工法一覧を手がかりにした。

 最近、知人に耐震補強について相談されたので、インターネットで改めて工法を検索することにした。あれから5年経ち、新しい補強工法も相次いで開発されている。ネットの情報量もさぞかし充実しているに違いない。しかし、実際に調べてみると、5年前より探すのが格段に難しくなっていることに気がついた。なぜだろう。

 まず、2002年の補強工事をざっと紹介しておこう。我が家は1950年ごろに建てられた住宅で、その後、2回にわたって増築された。木造2階建てで、敷地周辺は昔は水田だったので軟弱地盤である。

 全体的に壁が少なく、特に1階は開口部が極めて広い。耐震診断をしなくても、危険なことはすぐに分かる。地震が震度2だと体感的には震度3に、震度3だと体感震度4という具合に、常に「一階級特進」して揺れていた。

 耐震補強に踏み切った直接の動機は、日本地震学会の2001年秋季大会で、「東海地震が2002年~2005年に発生する可能性がある」との研究発表があったことだ。もうぐずぐずしてはいられない。

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