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こころ豊かで安全な経営とは何か

第99回
袋叩きの社会保険庁を少しだけ擁護する

株式会社武蔵野 社長 小山 昇氏
2008年4月1日

 近ごろ、年金問題を巡る議論がかまびすしいようです。未統合・未整理のままの年金記録は約5000万件にも及び、もはや照合すらできなくなっている。そのために年金の支給漏れなどの問題も発生している。問題の発覚時、早期解決を約束した政治家も、選挙が終われば平然と公約を翻した ―― などなど。当のわたしはというと、世間の騒ぎをよそにまるで無関心でした。「ちゃんと払っている」「きちんと管理してくれているはずだ」と、なんの根拠もなく信じていた。

 そんなわたしの能天気ぶりを心配したのでしょう、妻がわたしの年金記録を実際に調べてみたところ、恐ろしいことが分かりました。厚生年金支払記録のかなりの部分が消えていた。確認が取れたのはダスキン城西に勤務していた29カ月(1985年〜)、そして武蔵野に再入社した1987年からの245カ月だけだった。

 わたしは、40年の社会人キャリアがあります。この間、時に浪人になった時期もあったものの、基本的には組織に属して(あるいは自分で会社を経営して)仕事をしてきました。にもかかわらず29カ月+245カ月の年金記録しか確認できず、単純計算で約200カ月分が不明になっていた。それだけの期間が未納扱いともなれば、将来受け取れる(かもしれない)年金額にも大きな影響が出ます。

 さあ、妻の怒るまいことか。“株式会社小山家”の社長は、徹底調査することをわたしに厳重に命じました。「あんたみたいないい加減な人は見たことがない!」と。確かにわたしはいい加減でした。最初に入社した日本サービス・マーチャンダイザー社(武蔵野の前身)は社長と喧嘩してすぐに辞め、自分で事業を興すも失敗。その後は就職したり、また自分で会社を設立したりと、4度も職場を替わりました。

 この間、わたしの年金手帳の管理は常にいい加減でした。あまり大きな声では言えませんが、なくしたこともあった。当時は会社の総務部も大らかなもので、「なくした」と言えば新たに年金手帳を発行してくれたものです。そんな体たらくですから、わたしの年金記録に不明な部分があるのは、ある意味では当然でした。

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