第57回
PCに“使われる”人、常識に縛られる人
株式会社武蔵野 社長 小山 昇氏
2007年6月5日
いまやビジネスシーンでPCは「1人1台以上」が当たり前になりました。わたしのセミナーの参加者にも、ノートPCを持ち込んで受講している人が少なくありません。メモを取ったりデータを参照したりといった用途で使うぶんには問題ないのですが、わたしが気になるのは休憩時間の彼らの行動です。たいていはどうでもいいWebページを見て時間をつぶしている。
休憩時間の気分転換は必要です。本当に気分転換するのなら、PCから離れたらいいではないか。
「関係ないWebページを見るのも気分転換なのだ」という反論もあるでしょう。わたしは、基本的に反論はしませんが、どうしても次のような思いを振り払うことができない。「彼らはPCを使っているのではない。PCに『使われて』いるのだ」「インターネットを利用しているのではなく、インターネットに『利用されて』いるのだ」と。
わたしもPCはフルに使いこなしているし、日本では最も早くインターネットに触れた一人です。だからその重要性もよく分かっている。けれどもわたしはPCを、本当に必要なことにしか使っていません(なにしろわたしのデスク上にはPCを置いてないくらいです)。どうでもいいWebページを見ている時間とは、いってみれば無駄な時間です。そこからは有用なものは生まれてこない。
「インターネットにはあらゆる情報がある」だのと、世間ではとかくインターネット万能論に傾いているような印象をわたしは持っています。もちろんわたしもインターネットの有用性は否定しない。しかし、お客様に喜ばれて売り上げが伸びるとか、社員がやりがいをもって仕事にいそしむといったことは、人間対人間の営みの中で実現することです。それは、PCやインターネット「だけ」では絶対に実現できない。ITは、それ自体で利益を出してくれるものではないのです。
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