第15回
金融機関の飛び込み営業は追い返すべからず
株式会社武蔵野 社長 小山 昇氏
2006年8月11日
金融機関とは常に複数の取引を持つべし
前回のコラムで、わたしは「複数の銀行を競合させることで有利な融資条件を引き出す」「他行がセールスに来たときの提案書などは支店が泣いて喜ぶでしょう」と書きました。この件について、もう少し補足しておきましょう。
ときどき新規の金融機関の人が「御社に融資をしたい」と飛び込み営業に来ることがあります。こういうとき、普通の社長は「いや、間に合ってます」「我が社は××銀行さんと付き合いがありますから」などといって、にべもなく追い返してしまいます。
これは社長や経理担当者としては、絶対にやってはいけないことです。丁重にもてなして話を聞くべきです。どうせ話は30分程度で終わるから。中小企業だと、長くお付き合いをするメインやサブ銀行との取引に満足してしまい、そこだけと取引しようとする傾向もあります。しかし金融機関はそれぞれ方針が違っています。新規貸付に熱心なところ、貸付けた融資の回収に熱心なところ‥‥。
細かいことを言えば、同じ銀行であっても支店ごとに方針が違います。××銀行吉祥寺支店は貸付に積極的だ、三鷹支店は回収に熱心だ、という具合に。一行の一支店だけと取引していては、経営はリスクが大きいのです。いざというときに融資が下りないときもあるからです。当然、社長としては数行の金融機関と付き合い、リスクを分散しておかなくてはなりません。
金融機関から自発的に「融資したい」と営業に来てもらえるのは、自社の経営の安全を高める大きなチャンスなのです。これを逃してはいけません。
この連載のバックナンバー
- 我が社には1脚8000万円の椅子がある (2009/05/07)
- あなたの行動なくして状況の改善もあり得ない (2009/04/28)
- 社員から不平が出ないルールを定めるコツ (2009/04/21)
- 新卒社員に贈る「失敗のすすめ」 (2009/04/14)
- 「それは先入観ではないか」と考えてみることの大切さ (2009/04/07)

