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「産業突然死」の時代の人生論

PBR が示す“買収の対象になりやすい会社”

 続いて NEC の株主構成を見てみよう。

  NEC の持株会の所有はわずか 1.4 %に過ぎない。ほとんどは年金系、生命保険などが株主となっているではないか。株価もかつては3000円程度まで上がったこともあるが、バブル崩壊などの上下変動を経て、今では500円あたりを動いている。非常に安いのだ。

 株価が安いと気になるのは、株価純資産倍率( PBR )だ。今の NEC の時価総額を簿価上の純資産で割るとどうなるか。なんと1以下になってしまう。この数値が何を意味するか。単純に言うと、NEC の持っている帳簿上の資産よりも、NEC の株券全部を足した額のほうが安いということだ。つまり、NEC という会社をまるごと買うよりも、NEC の株券を買い占める方が安いので、買収の対象になりやすいことになるのだ。それだけ株式マーケットは、NEC に対して厳しい目で見ているわけである。

 下の図で一番 PBR の低い三洋電機は、既に投資銀行のゴールドマンサックスが最大株主となり、実質的には解体作業に入ってしまっている。だからその次の NEC も、「もう後がないのだ」という危機感を持たなくてはいけない。

 今度は NEC の資産を見てみよう。下の図を見てほしい。特に一番左の「時価総額」と、右側の「内部留保」「正味の時価総額」を比べてほしい。内部留保と正味の時価総額が NEC にとっての使えるお金だ。内部留保が700億円、本体事業すべてを合わせた正味の時価総額は600億円しかない。つまり、お金の余裕のない会社なのだ。会社としては非常に厳しい状況にある。

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