テレビ視聴は「時間」「場所」から自由になれる時代に
初めて当コラムをお読みになる人のために簡単に説明しておこう。TiVoとは、テレビ番組をハードディスクに録画するビデオレコーダーだ。ユーザーの好みをキーワード登録しておくと、該当すると思われる番組を自動的に録画してくれるのである。ソニーのコクーンと似たコンセプトの製品だ。
前述の通り、TiVoは米国では既に大きなシェアを持っている。米国では、とりあえず興味のありそうな番組はTiVoで録画しておいて、見るときにはテレビ、パソコン、あるいはiPodなどの携帯端末や携帯電話などを利用するスタイルの人が珍しくない。
視聴スタイルに変化をもたらしているのはTiVoだけではない。TiVoはタイムシフト、つまり見たい時間に見たい番組を見られるようにするものだが、同時にCMをスキップすることができる。仮に視聴率を正確に計測したとしても、CMがスキップされていれば広告宣伝費の算出根拠としては受け入れられないだろう。
一方、場所をシフトする製品も登場している。それが「スリングボックス」だ。
スリングボックスの特徴は自宅で録画した番組を、インターネットを経由して転送し、自宅の外でもパソコンや携帯端末を使って視聴できることだ。米国ではケーブルテレビのシェアが大きいが、契約者が自宅以外でも番組を見たいと思うなら、別に契約をしないといけない。ところがスリングボックスを利用すれば、自宅だけの契約で、出張先や旅行先で、自宅で録画している番組をPCなどを通じて視聴できるようになるわけだ。日本でもソニーが同様の製品を展開しているし、ほかにもダウンロード型の手法がたくさん出てきている。
米スリングメディア社のスリングボックス
日本ではアイ・オー・データ機器が7月に販売を開始した。日本総代理店は伊藤忠商事
ところがそういう方法で番組を見るようになると、ニールセンなどが設置している視聴率をカウントする端末には反応しない。視聴率としてカウントされるのは、リアルタイムで見ているものだけ。レコーダーを使って、あとで視聴している人は視聴率ではカウントされていないのである。
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