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「産業突然死」の時代の人生論

第25回
2006年、携帯電話各社の攻防が激化する
~目が離せない携帯電話業界三国志~

経営コンサルタント 大前 研一氏
2006年4月19日

電話番号ポータビリティで DoCoMoユーザーはauに流れる

携帯電話事業新規参入の3社に認定書
携帯電話事業に新規参入するソフトバンクの孫正義社長(中央)らに認定書を手渡す竹中平蔵総務相(左端)。右端はアイピーモバイルの杉村五男社長、同2人目はイーアクセスの千本倖生会長(東京・総務省)
(写真提供:時事通信社。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うことは禁じられています)

 今年(2006年)10月にもスタートする予定の「携帯電話番号ポータビリティ」制度を前にし、各携帯電話会社の競争が激化している。ご存知の通り、番号ポータビリティとは、契約する携帯電話会社を変えても元の番号がそのまま使える、という制度のことだ。これまでは「携帯電話会社を変える=番号も変わる」であったので、それがユーザー離れを防ぐ一種の防波堤の役割を果たしていた。

 しかし今年の10月からはそんな足かせもなくなる。当然、別事業者への機種変更にユーザーの抵抗がなくなり、乗り換え、移動が見込まれるようになるのだ。つまり、今から(料金体系を含めた)魅力的なサービスをどれだけ打ち出せるか、それによってどれだけ顧客を囲いこめるかが今後の携帯電話会社の命運をわけることになるのだ。いまのところ一定の金を払って移せるのは電話番号だけである。したがって、メールが主体の若い女性などはアドレスが変わるのを嫌がって意外に動かないかもしれない。この辺が秋の戦術的攻防の中心課題となるだろう。

 現在日本のモバイル通信市場には、NTT DoCoMo、KDDIグループ(au、TU-KA)、ボーダフォンの3社が存在する。番号ポータビリティが始まったとき、まず顧客を失う側に立つのは最大の保有台数を誇るDoCoMoだと私は考えている。DoCoMoの顧客はどこへ行くかというと、順当に考えれば業界2位でいま赤丸急上昇中のauへと移動するわけだ。auは「着うたフル」や「LISMO!」など、特に若年層にアピールする魅力的なサービスを擁している。一方海外出張の多いビジネスマン達も多くの国で使えるau派が最近増えている。

 さて、このようにほんの数社が既存のパイを奪い合っている状況の中、注目すべき新たな動きが出てきている。そのひとつが、ADSLのサービスプロバイダとして有名なeAccess社による携帯電話事業子会社「イー・モバイル」の設立である。

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