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「産業突然死」の時代の人生論

政府の出した統計こそ「格差社会」を裏付けている

 実は1世帯当たりの資産額においてこのような年齢分布を示す国は珍しい。普通は50代、60代くらいが資産のピークであり、そこを過ぎると下がっていく。ところが日本の場合、こういっては語弊もあろうが、お墓に入る直前の人々がもっとも資産を持っている、という壮絶なことになっているのだ。

 このような、いってみればいびつな分布はどういう結果をもたらすかというと、消費が増えない、ということになる。ローンも借金も払い終わっている高齢者が資産を持ち、満ち足りているのでカネがあっても余り使ってくれない。一方で若い年代には資産がないため、消費活動が抑えられてしまう。結果、景気の中で最大のウエイトを占める個人消費はいつまで経っても真に好転はしないことになる。

 次に「年間収入階級別1世帯当たり資産額」を見てみよう。下の図である。最低収入層、平均収入層、最高収入層と三分割し、資産額(金融資産と固定資産)を比べたグラフだ。

 どの層で見ても、やはりこの5年間でともに資産額は減っている。今までの例と同じで、不動産価格の低下がなせるワザだ。そして、これまた先ほどの例と同じく、その減りには格差がある。そしてその格差はこの5年間で一層開いているのだ。最低収入層と最高収入層の間で、1994年には3.05倍だった格差が、2004年には3.35倍にまで開いているのだ。この5年で収入の低い層ほど一層資産が減り、最高収入層との格差が広がっているのである。明らかな格差社会である。

 日本の格差社会化が、他ならぬ政府関連機関の統計によってはっきりと示されているのである。にもかかわらず、政府高官は「差なんかついていない」などという。大嘘もいいところだ。数字を見れば明らかである。格差はついている。個人金融資産の残高が過去最高の1508兆円に達する中、日本の格差社会は着々と進んでいるのである。

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