第167回
日本の景気対策に欠けていること
経営コンサルタント 大前 研一氏
2009年3月11日
実質GDP成長率が大きくマイナスに振れたり、株価が大きく下落するなど、日本の景気悪化を示す数字が次々と出てきた。これらを受けて、政府は追加的な経済対策を検討している。それは正しい対応ではあるのだが、どうもそのやり取りがちぐはぐに感じる。今回は、何が下げの要因であるのか、きちんと分析・評価した上で、将来を見据えた対策はどうあるべきかを述べてみたい。
内閣府は2月16日、「平成20年10-12月期四半期別GDP速報(一次速報値)」を発表した。これによると同期の実質GDP成長率は、前期比でマイナス3.3%、年率換算ではマイナス12.7%で、3四半期連続のマイナス成長であることが分かった。1974年1-3月期(第一次石油危機時)の年率換算はマイナス13.1%であったから、これはおよそ35年ぶりの大きな下げ幅である。
上の図は日本の年率換算のGDP実質成長率(四半期、前期比)をグラフにしたものである。この3四半期連続のマイナスは相当な幅であることが分かるだろう。このままでは年率換算マイナス13-14%にも達しそうな勢いである。これは先進国の中で群を抜いて悪い数字だ。
ではこの先どうなるかというと、2009年1-3月期はこれより悪くなるはずである。前期比ということで2008年10-12月期に比べたらそれほど大きなマイナスではないだろうが、確実に年率換算の数値を悪化させるはずだ。相当深刻な状況にきている。
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