米FRBがCPを買い取る異例の措置
我々日本がもっと心配しなくてはいけないのは、FRBがどのくらい金を吸うのかということだ。
FRBは10月7日に「民間企業の発行したCP(コマーシャルペーパー:企業が短期の資金調達のため発行する無担保約束手形)を買い取ってあげましょう」という新制度を発表した。昨今難しくなってきた、企業の短期資金調達を支援する制度だ。来年4月までという期間限定ではあるものの、中央銀行としては異例の措置が今週から始まった。
このCPの残高が、いまは実に1.5兆ドル(150兆円)くらいある。以前は200兆円くらいあったから、だいぶ少なくはなったのだが、これを買い取ってあげるわけだ。そうなれば、また米国債やドルを印刷することになる。それはドルの信用低下、希釈につながるのだから、状況はさらに恐ろしいことになるだろう。
この操作は企業が発行した際のリスクを、そのリスクが実現しそうになった今、国が引き受けるという意味において当然「禁じ手」である。しかし銀行が機能不全に陥っている米国では、その禁じ手を使わざるを得ないところにまで追い込まれているのだ。
世界は今、出口の見えない長いトンネルの入り口にさしかかったところだ。
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