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「産業突然死」の時代の人生論

このままでは世界の「中国離れ」が始まる

 そもそも中国政府はソースコードを手に入れてどうしようというのか。政府の人間が見てもチンプンカンプンであろう。結局のところ、どこかのメーカーに持っていって、「これはどういうことなのか」と聞くことになる。

 そのメーカーは大喜びだろう。海外製品のノウハウが、何もしないで飛び込んでくるのだから。全くもって中国政府は知的財産のなんたるかを理解していない。

 ソフトウエアについては、これまでも国際的な問題に発展したことはある。例えばWindowsを販売しているマイクロソフトと欧州委員会の戦いなどだ。マイクロソフトのシェアは世界的に高い。独占禁止法(反トラスト法)などでマイクロソフトは訴えられている。この戦いではマイクロソフトが是正命令を受け入れて決着したが、欧州委員会の言い分には納得できるものがあった。

 しかし、今回中国で起こっているこのソースコード開示問題は、それとは次元の違うとんでもない話なのだ。

 いくら中国市場が魅力的だといっても、それで中国がうぬぼれて、このような暴挙に出るのであれば、外国企業も「中国はもういいよ」と考えを改めるに違いない。中国がこのままの道を進むのであれば、「食品もIT製品も、チャイナフリー。輸出も輸入も中国に対してはゼロでかまわない」と、世界は中国から離れていくことになるだろう。この問題は、中国にとっては命取りになるような大きな問題なのだ。

 食品などでは農民もメーカーも大いに反省して改善してきているが、もしかしたら北京は高慢になり「大本営発表!」という癖がついてきたのかもしれない。今年1月から施行された労働法に関しても、外資系企業には言いたいことが山のようにある。通達一本で雇用の柔軟性を奪うだけでなく、一気に社員の態度も変えてしまうような現象が、今、至る所で起きている。

 わたしも中国で事業を展開する経営者であるが、こうした役人の通達のノー天気さは目に余る。世界中が「チャイナフリー!」と叫び始めないことを祈るばかりだ。

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