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「産業突然死」の時代の人生論

2社は一時的に国有化するのが望ましい

 住宅ローンの小口債券化といえば、サブプライムローンを思い浮かべる読者もいるに違いない。しかしこちらの場合は、プライム部分のローンの小口債券化だった。そのため、これらの債券は信用が高く、米国債に準じるという扱いをされていた。そのために世界中の金融機関が、米国債を購入するようなつもりで、これらの債券を買っていたのである。「サブプライムではない」という安心もあっただろう。

 ところがサブプライムローン問題が起こった去年の夏以降からは突如事情が変わって、住宅価格そのものが下落を始めた。サブプライム層が購入していた住宅だけでなく、プライム層の住宅も下がってきたのである。そこで、「これは経営危機である」「このまま行けば、多額の資本が棄損して経営が成り立たない」との判断に至った。その判断の下に財務省は公的資金を注入するという緊急声明を発表したわけである。

 公的資金注入となれば、実質的には国有化になるのではないかと懸念する向きもあろう。事実、2社とも設立時は政府機関であったのだが、後に民営化した。にもかかわらず、国有化に逆戻りするのではないかと懸念されているのだ。むろん政府は国有化については否定している。資本注入、つまり「資金援助をするだけである」と。

 話は少々横にそれるが、わたし自身の見解を言っておこう。米国民の財産のことを考えると、一時的に国有化するほうが望ましい。というのも、ここで供給される資金はもともと納税者のお金だからである。その資金が回収できなくなれば、納税者のお金が棄損することになる。ところが、いったん国有化して立て直したとしよう。その段階でもう一度株を売り出せば、棄損分を取り返すことができるからである。

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