大朝鮮主義を夢見る韓国人
仮に李明博大統領が失脚したらどのようなことになるのか。中国へ歩み寄ったりすることは考えられるのだろうか。
わたしは、韓国が中国寄りになることはないと見ている。あまり表だっては出てこないのだが、韓国の人たちは伝統的に日本のことは好意的に思っている。日本に韓流旋風が巻き起こったのは最近のことだが、韓国では日本の歌謡曲や漫画、アニメなどが昔から盛んで頻繁に日本を訪れる人も少なくない。しかし、「日本が好き」と言うと、政治的、マスコミ的に問題があるので、「嫌い」という態度を通しているだけだ。もちろん、竹島などの問題は一歩過てば炎上する。
最近では東京(羽田)-ソウル(金浦)というシャトル便だけではなく、西日本各地と韓国とのフェリー便利用客が増えている。
下記の図にあるように韓国からの来客は九州を中心に急増しておりJR九州の運営するビートル号などの利用者は年間100万人にもなろうとしている。
逆に中国に対しては、韓国の人は心の中で警戒している。韓国は、歴史的には中国と何度も戦いをしているのだ。北朝鮮と韓国が戦った朝鮮戦争も、実質的には北朝鮮ではなく中国軍との戦争であった。したがって、そう簡単には中国寄りになることはない。
むしろ、いまの韓国の指導者たちの考え方は、ロシア、中国、米国、日本という四つの国のバランスを保って、いつの日か北朝鮮を取り込むことをもくろんでいる。そうやって、こっそり自分たちの領土を拡大するのだ。「大朝鮮主義」「グレーターコリア」である。
この考え方は、「北への経済支援」とか「虐げられて人々の解放」とかいう人道的な観点や、あるいは「祖国の統一は両国民の願い」などいう民族的な理由ではなく、世界と競っていくために韓国が使える「有利なカード」といった動機の方が強い。今の北朝鮮の金正日書記長に対する親愛の情とか、離散家族の問題よりも、経済問題である。だから韓国は六カ国協議で日本や米国に協力させようとしているわけだし、北の復興支援は(一カ国で東の復興を図った西ドイツのようなことは)やりたくないとほとんどの韓国人は心の中で考えている。
そうした難しいかじ取りがまさに必要なときにCEO型大統領が登場したのだが、就任早々BSE問題でつまずいてしまった。これが北からの潜入分子や、かつての親北運動家たちの扇動によるものだとしたら、完全に標的を誤っている。李明博大統領は公約を大幅に軌道修正している。その大統領の力を削ぐために(親北的)野党などがBSE運動を続けているとしたら、それこそしゃれにもならない。
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