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「産業突然死」の時代の人生論

10年先の後継者を決めた中国とロシア、来年すら見えない日本と米国

 とはいえ、中国は、長いスパンでものを成し遂げられるシステムを持った国であることは事実だ。なにしろ胡錦涛総書記は、自分の後継者として習近平氏を抜擢してしまった。国家副主席の地位を与えたのだから、総書記を引き継ぐのが習近平氏というのは既定路線と言っていいだろう。

 確かに習近平氏は全人代のときに、ライバルと見られていた李克強よりも序列が上になった。そのころから胡錦涛の後継者は習近平氏なのではないかと思われていたわけだが、これほど早く副主席に選ばれるとはわたしも思ってはいなかった。現在は北京オリンピックの責任者にもなっているし、もしかしたらチベット担当として派遣されるかもしれない。そうなれば、まさに20年前に胡錦涛がたどった道だ。

 中国の総書記の任期は5年で2期まで勤められる。胡錦涛はちょうと5年目で2期目に移るところだ。ということは、あと5年は胡錦涛政権、続く10年は習近平政権と、15年先までの展望が見えていることを意味している。中国はこのようなことに手をつけるのが早いのだ。

 ロシアも同様である。プーチンの後は、メドベージェフ氏だ。彼の任期が終わったら、たぶんプーチンが返り咲くだろう。だからこれから12年は事実上プーチン政権である。対して日本などは、今年の終わりにいったい誰が首相の座についているかすら分からない。米国もそうだ。いったい誰が大統領になるのか。まだまだ予断を許さない状況である。

 これからの国を背負う人が誰なのかしっかり決まっている国と、まったく予想のつかない国。そしてEUのようにビジョンとルール(規則)で合意に基づく国作りをひたすら進める超国家の出現。そういう3種類の“国”の違いが、これからの世界を作りだしていく。

 19世紀的な「国民国家論」はもはや当てはまらない。中国もいい加減に新しい国家概念(例えば中華連邦のような緩やかなコンセプト)を生み出さない限り世界を二分することはおろか、大国として指導的役割を果たすことも、先進国として尊敬を集めることもできないだろう。これは、オリンピック以前の大問題なのである。

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