日本株が下がった本当の理由
それにしても日本人の状況理解の能力の低さは何だろう。
わたしは「日本株が下がった理由は何か」とよく質問される。この答は「日本株が上がった理由」を考えればいい。それは明快だ。外国人投資家が日本株を買ったからではないか。であれば下がった理由も簡単だ。外国人投資家が日本株を売ったからである。彼らは日本株から逃げていっているのだ。
日本株は、日本人だけが市場で売り買いしていたら、9000円から1万2000円の間を推移するだけだと、わたしはことあるごとに言ってきた。しかし、7900円と低迷していた株が、小泉政権となり、改革が本物かも知れないということで外国人投資家が好感を持って買い進めてくれた。だからこそ、急激に伸びた。そこに日本人の買い手がついてきた。
ところがそのことを忘れて、日本だけの力で回復したと信じている人がいる。そしていまは、サブプライムローン問題(すなわち米国発の金融危機)のあおりを受けて日本株まで下がっていると解説している人もいる。それは明らかな間違いだ。
いま世界のお金は、日本から逃げて、ベトナムなどほかのところに流れている。だから、日本株は昔の値段になっているに過ぎない。昨年も、1年を通したら買い越しになっているが、去年の夏以降だけを見れば売り越し状態だ。
特に、経済産業省が閉鎖経済を続けていたら、外国人投資家が舞い戻ってくるはずもない。経済産業省は「ブルドックソースは外国人が買ってはいけない」「鉄は命をかけて守る」「(民営化しておきながら)Jパワーは国家の基幹産業」などと、信じられないような鎖国主義的発言を続けている。
単純なことだが、株は、外国人が来なくなれば下がって当たり前。「上がった理由も外国人、下がった理由も外国人」なのである。それを忘れてはいけない。
最後に、嘆くべき事実を伝えたい。下のグラフは2007年の騰落率だ。日本がどこにいるかを探してみてほしい。
日本は、調査の対象となった株式市場を持つ52カ国の中で右から2番目。つまり下から2番目である。世界の主要市場52のうち、なんと下から2番目である。世界から投資家が来なければそういうことになるのだ。今の日本は日本人だけで繁栄することはできない。世界の有り余ったカネが喜んできてくれる市場にしなくてはいけない。
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