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「産業突然死」の時代の人生論

前政権から大きな方向転換

 まもなく盧武鉉大統領が退任する。彼のやったことを振り返って見ながら、李次期大統領の方針を考えてみよう。

 盧武鉉大統領は、不動産税の引き上げや財閥規制の強化など、いろいろなことに手を出したが、結果的にはあまり成果を出していない。

 そもそも彼の方針は、その前の大統領であった金大中(キム・デジュン)氏の踏襲だった。例えば北朝鮮に対する太陽政策や反日・反米の立場も特徴的だった。米国と従属関係になることを非常に嫌がって、在韓米軍を撤退させようと画策もした。もっとも問題が大きくなって、最後には米軍に残ってほしいと立場を変えたわけだが。とにかく簡単に言えば、彼の方針は北朝鮮に優しく、日本や米国に厳しく、というものだった。

 それに比べると、李次期大統領は八方美人といえる。日本、中国、ロシア、米国に対してもいい顔をしようと考えている。ただし、北朝鮮については、前提があれば経済支援をするという態度であるし、統一省は外務省に統合、という方向転換を既に発表している。もっとも、これまで野党だったので、与党の政策に対する反対を示すためのアクセントかもしれない。

 経済政策については、法人税、不動産税を引き下げるなど、非常に重視している。これは大統領選でのスローガンにも見て取れる。彼のキャンペーンの一つに、747政策がある。これは「世界7位の経済規模にする」「一人あたりのGDPを4万ドルにする(今は1万8000ドル)」「7%の経済成長を達成する」というものだ。一人あたり4万ドルのGDPといえば、世界一に近い額である。かなり難しいことは言うまでもないのだが、こういうことをキャンペーンとして使っていたのだ。

 ほかにも、「市民の生活費を30%削減」「毎年60万件の雇用を創出」など、庶民の生活と経済の活性化を重視する政策が並んでいる。なかでも驚いたのは、朝鮮半島に大運河を建設するという構想だ。釜山まで通じる大きな運河を縦横に作るというプランだ。わたしは現代建設のコマーシャルなのかと驚いた。

 いずれにせよ、経済政策を優先して、日本や米国を重要視していくのだろう。このように李次期大統領は、前任者とはかなり違う政策を持っているわけだが、わたしから見れば、きわめて非現実的だと言わざるを得ない。

 一言で言えば、この選挙期間中の政策は大統領になったら捨てるべきなのだ。このような夢物語を聞いて、彼を大統領に選ぶなど、韓国の国民もちょっと甘いのではないだろうか。また、選挙で戦ったウリ党も、どうしてそこを批判的につっこまなかったのだろうか。

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