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「産業突然死」の時代の人生論

足元の顧客の状況を見てほしい

 こういうふうに現実的な局面を考えていると、「WiMAXの時代は来るのか」とわたしの頭はクエスチョンマークでいっぱいになる。業者間で大騒ぎしているだけではないかと思えるのだ。WiMAXはWi-Fiが普及する前であればもちろんダントツで優位に立っていたに違いない。しかし、すべての物事にはタイミングがあるように、いまのTPOを考えると、わたしにはWiMAXがどうしても必要な環境が見えないのである。

 むしろ今普及しているサービスで不満なのは、機能ではなく料金体系である。今、NTTドコモのFOMAでも、かなり高速な通信が可能だが、これでインターネットを利用するとなると、非常にコストが高くつく。

 もしNTTドコモが低価格な定額制を導入してくれるなら、わたしは3Gの携帯電話とモペラで、世界中で何も問題がなくなるだろう。低価格な定額制といえばイー・アクセス傘下のイー・モバイルが既に提供しているが、残念なことにサービスエリアが関東と大阪、名古屋の一部にとどまっている。海外では中国・華為技術の製品などを使ったADSLサービスが広く普及している国もある(イー・モバイルも同社の基地局および端末を採用)。わたしはオーストラリア用のUSB端末を、同国に行くときには持っていく。

 ユーザーから見れば、WiMAXがどこでも使えるようになるよりも、NTTドコモなどが低価格な定額制を導入し、全世界で、いやせめて全国で、あまねく利用できるようにしてくれた方が、ずっと利便性は高いはずだ。

 WiMAXにしろ、iPhoneにしろ、日本のなかでどのように使われるのか、その局面を明確にして打ち出すことが、成功か失敗かを見る試金石になるだろう。携帯のオペレーターは海外の技術動向や提携に一喜一憂することなく、足元の顧客の使用状況を見て、価格を含めたサービスの改善に注力してもらいたいものだ。

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